社会派映画

「ラスト・ディール」ネタバレとあらすじ、感想(最新情報!)

映画「ラスト・ディール」ネタバレとあらすじ、感想と作品情報を紹介します。

「美術商と名前を失くした肖像」

美術商のオラヴィは、仕事に没頭するタイプで家族は二の次にしてしまっていました。

ところがある時、久しぶりの娘から連絡があり、問題児である孫であるオットーを職業体験として数日間預かって欲しいと頼まれます。

オットーとともに仕事をしているオラヴィは、オークションハウスで1枚の絵に目を奪われます。

その絵をめぐって、彼の知らなかった家族の問題がオラヴィの周りに現れてきます。

1枚の絵は人の人生をどのように変えてしまうのでしょうか。

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映画「ラスト・ディール」作品情報

原題:Tumma Kristus

英題:ONE LAST DEAL

公開日:2020年2月28日

監督:クラウス・ハロ

脚本:アナ・ヘイナマー

「ラスト・ディール」キャスト

オラヴィ:ヘイッキ・ノウシアイネン

オットー:アモス・ブロテルス

リー:ピルヨ・ロンカ

アルバート・ジョンソン:ステファン・ソーク

 

オラヴィ役のヘイッキ・ノウシアイネンは、クラウス・ハロ監督の「ヤコブへの手紙」にも出演しています。

リー役のピルヨ・ロンカは「DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ」にも出演しています。

「ラスト・ディール」作品概要

今作品は第43回トロント国際映画祭コンテンポラリーワールドシネマ部門正式出品、2019年ワシントンDC国際映画祭シグニスアワード受賞しています。

監督は、過去5作品のうち、4作品がアカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表に選ばれるなど、今やフィンランドを代表する監督として名高い、クラウス・ハロが務めています。

アカデミー賞ショートリスト選出、ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネートの「こころに剣士を」を共に作り上げた脚本家アナ・ヘイナマーと、再タッグを組んでの最新作になります。

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映画「ラスト・ディール」あらすじ(ネタバレあり)

年老いた美術商のオラヴィは家族よりも仕事を優先して生きていました。

妻を亡くし、全ての時間をかけて、美術賞に取り組んできたのですが、オンライン販売が全盛期を迎えている現在、彼の商売は全く上手く行っていませんでした。

唯一の娘とも疎遠になって、彼の相手をしてくれるのは、商売仲間のパトゥだけでした。

オラヴィはそんな時、地元のオークションの下見会で、無署名の絵に、心動かされます。

彼の長年の間から、その画風から近代ロシア美術の巨匠、イリア・レーピンの作品ではないかと考えたのです。

もしそれが真実であれば、彼のこれまでの負債を帳消しにしても、余りあるくらいのお金と名声を手にすることができます。

そんな時、音信不通にしていた娘から問題児の息子オットーを、職業体験の為に数日間預かって欲しいという依頼がきます。

ちょうど、そのミステリアスな肖像画のリサーチに人が欲しかったオラヴィは、オットーを預かることにします。

そして、オットーが、肖像画の起源の糸口を見つけ出します。

その絵は、それまで考えられていた、ロシアの農夫や、僧侶などではなく、キリストその人の肖像画だったのです。

オークションでは、まだ、作者不明のその肖像画でしたが、すでに、オラヴィが手を出せるような額ではない金額がつき始めます。

そこで、オラヴィは仕方なく金策に走り回るのですが、違法なところからもお金を借り出します。

さらにオークションの元締めの競売所の人間ともいざこざが起こったり、金持ちの買い手が現れたり、肖像画を競り落とすことの雲行きが怪しくなります。

さらに、父親らしいことを何一つしてこなかった彼と、娘リーと孫のオットーに対して、過去からの関係の修復なども話を複雑にしていきます。

彼は「最後の賭け」に勝つことができるのか?

ラストは必ずしもハッピーなものではないということだけ、ネタバレしておきます。

結末は劇場で確認していただければと思います。

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映画「ラスト・ディール」感想

オラヴィが肖像画の作者だと突き止める、近代ロシア美術のイリア・レーピンというのは、19世紀、文学でいえばドストエフスキーやトルストイ、作曲家ではチャイコフスキーと並んで近代ロシアの美術を牽引した国宝級と称される画家の1人です。

代表作としては「ヴォルガの船曳」や「イワン雷帝とその息子」など風俗画や肖像画を多く作品として残しています。

ロシア写実主義の旗手として活躍した画家でした。

この「ラスト・ディール」は2018年にアメリカで公開されていて、アメリカの映画評価サイトRottenTomatoesでも、映画評論家の評価88%、一般の視聴者の評価も同じく88%と非常に高い評価を受けています。

この映画では、非常に上手く観客をオラヴィの立場に引き込んでいきます。いつの間にか、彼の立場で映画の中の世界を体験するような感情になりました。
芸術が工業化されていくことに対する皮肉が込められた映画ですね。
彼の家族に対する最終的な贖罪が、映画の途中から予測ができてしまって、ちょっと白けてしまいました。
この映画には、普遍的で人間的な真実を、小さな物語の中に見出します。

その内容が見事に台本に反映されていて、直球で見ている側に迫ってきました。

まだ日本では公開されておらず日本での感想はまだ出ていませんが、アメリカで見た方の感想は、好評なものがほとんどでした。

映画「ラスト・ディール」ネタバレとあらすじ:まとめ

映画「ラスト・ディール」ネタバレとあらすじ、感想と作品情報を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

あらすじを見る限り、大きな起伏のあるストーリーではないのですが、北欧の作品は往々にして、小さな日常の悲しいことや辛いことを丁寧に描いてくる印象があります。

言葉や物で示すよりも照明や空の色、流れる音楽などで伝えることも多く、映画全体として心に押し迫ってくるような気持ちになります。

この作品もまさに絵画をみたり、静かな音楽を聴くような気持ちで見てみてはいかがでしょうか?

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