サスペンス

映画「影踏み」ネタバレとあらすじ、結末と感想(最新情報!)

ミステリー界の巨匠・横山秀夫先生の『影踏み』が映画化となりました。

映画『影踏み』のあらすじ(結末までのネタバレあり)や、作品関連情報など、ご紹介します。

忍び込みが得意な泥棒・真壁修一が、さまざまな事件に巻き込まれていく姿を描いたミステリー作品となっています。

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映画「影踏み」作品紹介

「影踏み」作品基本情報 

【日本公開】2019年11月15日(群馬県のみ11月8日より先行公開)

【原作】横山秀夫『影踏み』

【監督】篠原哲雄

【脚本】菅野友恵

【製作】松岡周作 

【主題歌】山崎まさよし『影踏み』 

「影踏み」登場人物とキャスト

  • 真壁修一:山崎まさよし
  • 啓二:北村匠海
  • 安西久子:尾野真千子
  • 葉子:中村ゆり
  • 吉川聡介:竹原ピストル
  • 大室誠:中尾明慶
  • 回想の安西久子:藤野涼子
  • 栗本三樹男:下條アトム
  • 菅原春江:根岸季衣
  • 図書館にいた女:真田麻垂美
  • 加藤:田中要次
  • 久能次朗:滝藤賢一
  • 馬淵昭信:鶴見辰吾
  • 真壁直美:大竹しのぶ
  • 大石吾朗
  • 高田里穂

「影踏み」作品概要 


原作は『クライマーズ・ハイ』や『64(ロクヨン)』など数々の名作ミステリーを生み出してきた、横山秀夫先生の『影踏み』。

メガホンをとったのは篠原哲雄監督、主題歌と主演を担当したのは、山崎まさよしさんで、映画『月とキャベツ(1996年)』以来の再タッグとなりました。

脚本を担当したのは、映画『味園ユニバース(2015年)』で、第19回ファンタジア国際映画祭の最優秀脚本賞を受賞した、菅野友恵さん。

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「影踏み」あらすじ(結末までのネタバレあり!)

真壁修一は、プロの窃盗犯として生きてきました。

それもただの空き巣ではなく、深夜に在宅中の住居へと忍び込んで現金を持ち去るという“ノビ師”。

証拠のひとつも残すことなく、警察の取調べにも決して口割らない男で、地元の警察からは“ノビカベ”という異名で呼ばれていました。

ある日の夜のこと、いつものように忍び込みをしていた修一は、偶然にもその家の寝室で、放火をしようとしている女の姿を目撃しました。

おなじく寝室には、その女の夫が寝ています。

修一は彼女を止めましたが、その直後に幼なじみの刑事である、吉川聡介に逮捕されてしまいました。

2年の刑期を終えて出所をした修一は、自身を慕ってくる啓二と共に、あの日に気になった疑問について調べ始めます。

なぜあの夜に、大きなへまをしたわけでもないのに、警察に簡単に捕まってしまったのか。

あの時に放火によって、夫を殺そうとしていた女はどうなったのか。

恋人である久子の静止を振り切って、真実に迫っていく真壁。

少しずつ見え初めてきた真実は、複雑に絡み合っていた。

そしてまた、新たな事件が起こってしまい……。

以下原作のネタバレ。

原作小説の『影踏み』は、7つの短編からなる連作短編集となっています。

どの部分が映像化されるかは不明ですが、それぞれの内容をご紹介したいと思います。

真壁修一には、真壁啓二という双子の弟がいました。

兄弟はふたりとも優秀でしたが、あるとき兄の修一は法学部へ進学したのに対し、弟の啓二は受験に失敗をしてしまったのです。

それをきっかけとしてか、啓二は空き巣を働くようになり、逮捕されてしまいました。

そして、悲観した母親が無理心中をはかったのです。

母親は家に火を放ち、啓二と父親は巻き込まれて亡くなりました。

現場の状況から、母親は啓二が逃げないようにと、押さえこんでいたととれる状態でした。

たまたま外出していたため、巻き込まれなかった修一でしたが、一人残されてしまった状況に幸運とは言い切れませんでした。

一夜にして家も家族もすべてを失ってしまった修一は、全てを投げ出して啓二のように空き巣を働くようになったのです。

そして行き着いたのは“ノビ師のノビカベ”

深夜の寝静まった住宅へと忍び込んで、現金を盗み出して生活をしていきました。

啓二はあの夜に亡くなってしまったのですが、啓二の魂はいつもそばにあり、修一には彼の声が聞こえていました。

「影踏み」1.消息

刑務所から出た修一は、自分が捕まったときの事件を、調査しようとしていました。

2年前に忍び込んだ稲村家で、警察に逮捕されたのですが、腑に落ちない点がいくつかあったのです。

警察の到着が早かったことも最初は疑問でしたが、それに関しては刑務所内で謎が解けていました。

修一の自転車に発信機が、つけられていたのです。

しかしまだ気になることが残っていました。

さっそく情報収集をはじめた修一は、あの後別の泥棒が入ったことや、夫婦がすでに離婚していることを知ります。

あたらな情報を得るために、二人目の泥棒である黛という男を訪ねました。

そして取引をすることで得た情報から、あの夜に稲村家の妻・葉子が、あの時すでに起きていて、夫を放火で殺害しようとしていたこと、そして修一の侵入に気づいて、計画を中断して通報したことを悟りました。

修一はさらに葉子の足取りを追うことに。

どうやら現在葉子は、篠木辰義という男と一緒にいるのではないかと知ります。

しかし、吉川という刑事から、篠木と共に大阪へ行ったのではないかと聞かされました。

違和感を感じた修一が、吉川のあとを追うと、吉川の部屋で葉子を見つけます

吉川は隠す素振りも無く、修一を野放して情報を流す代わりに、全てを忘れるように持ちかけるのでした。

取引に了承した修一は、別れ際にそっと、新たに自身の自転車に取り付けられていた発信機を、吉川のポケットに忍び込ませす。

そして帰り道で発信機を追ってきたであろう車とすれ違うのでした。

「影踏み」2.刻印

ある日、新聞には“警察官変死事件”が掲載されていました。

吉川が溺死体となって発見されたのです。

検死の結果、泥酔状態だったようですが、それが事故だったのか事件なのかは分かりませんでした。

突然修一へと接触してきたのは、猪瀬という刑事でした。

吉川が死亡する直前に、葉子の経営するスナックに顔をだしていたことから、葉子が関係しているとにらんでいたのです。

そして、そんな葉子のいるマンションで、修一と吉川が言い争っていたという目撃証言から、二人がトラブルになったのではとの考えを述べますが、もちろん修一は否定します。

当日のアリバイなどを聞かれますが、タイミング悪く盗みを働いていた時だったため、うかつに話すことができません。

逮捕こそされませんでしたが、完全にマークされてしまって困り果てる修一。

怪しいと思っていた、葉子と関わりのあった男・篠木は、3ヶ月前に刑務所に入れられているため犯人ではありませんでした。

当の葉子は、スナックにいた客から、閉店まで店にいたと証言がされているようです。

猪瀬はその証言をした人物を、“神様のような信頼できる人”と言っていたため、修一はその人物が、判事ではないかと推理します。

そして、その判事と葉子を繋いだ人物は、悪徳執行官の轟木ではないかと予測をつけ、葉子へと会いに行きました。

葉子はあっさりとその日に、葉子と轟木がいたことを白状しました。

なんでも、吉川と別れたがっていた彼女は、轟木に判事を呼んでもらったというのです。

そんな現場に泥酔した吉川がやってきて、轟木が彼を外に連れ出していき、後のことは何も知らないとのことでした。

しかしそれだけでは葉子が、かばわれる理由にはならないと察した修一は、葉子のブラウスを引き裂きました。

彼女の背中には歯形がくっきりとありました。

前歯が2本、下が4本。

現在は噛み癖のある判事と関係があると判断した修一は、洋服代として一万円札を3枚置いて店をあとにしました。

その後修一は、轟木の家へと忍び込み、現金などのほかに通帳や手帳など、轟木の汚職の証拠を盗み出しました。

そしてそれらをネタに話を聞くも、吉川は途中のベンチで眠ってしまったため、放置をしたまでで、殺害はしていないと言うのでした。

さらに問い詰めると、あの日に店にいた判事は、栗本という男だと白状しました。

その後修一は、栗本が裁判長を務めていた法廷を覗いて、口元を確認して退室し、しばらく会っていなかった、恋人の久子の家へと向かうのでした。

久子が住んでいるアパートへの道中、突然襲われた修一でしたが、いとも簡単に返り討ちにしました。

襲撃してきた男は大室誠

葉子についていた歯型と同じ歯並びの男でした。

大室は葉子に頼まれたのではなく、自身の意思で吉川を殺したと言います。

惚れ込んでいたからこそ、葉子を脅かすものを始末したというのでした。

大声をあげながら、またしても向かってくる大室。

その声を聞いて刑事たちが集まり始めます。

容疑者として疑われていた修一が現れるのではないかと、恋人である久子の家も、警察からマークされていたのです。

修一は久子の部屋を訪れることなく、その場から逃げ去るのでした。

「影踏み」3.抱擁

とある旅館に泊まっていた修一のもとに、一人の男がやってきました。

男は探偵で、三沢玲子という女に頼まれて修一を探していたと言います。

修一は玲子に会いに行きました。

玲子は警察官の父を持つ女性で、久子の幼馴染でもありました。

玲子は久子のピンチを伝えるために修一を探していたと言います。

なんでも、久子の保育園で現金25万円の盗難事件が発生し、犯人は不明。

修一とつながりのある久子が警察から疑われ、保育園の人間から、犯人扱いされるようになってしまったというのです。

状況を確認しようと久子に電話をすると、彼女は園長の息子である、事務長からプロポーズされて困っていると相談を始めるのでした。

まずは盗難事件を解明することを優先して、この件が片付いたら会うことを約束して、捜査を続けます。

心当たりのあった泥棒を調べたり、現場に侵入したりとしますが、いまいち証拠は見つかりません。

そんな修一が次に訪れたのは、警察官舎にある三沢家でした。

忍び込んで手に入れたのは、玲子の手帳や預金通帳です。

通帳の入出金記録や、現場に残っていたファンデーションから、玲子が犯人だと判明しました。

そして手帳には保育園の事務長と、中睦まじげに写る玲子の写真。

犯行動機は、事務長との仲を邪魔する久子へ、嫌がらせをしたいというもの。

修一は逃げ去った後に三沢家へ電話をかけると、三沢玲子の父・睦夫へ事の顛末を話しました。

そして、全てを隠すかわりに、玲子を久子に二度と近づけるなと忠告しますが、電話口にとってかわって出てきた玲子が、ヒステリックにわめきちらします。

修一が、いつまでたっても久子を放っておくからこうなった、と。

電話をきった修一は久子のもとを訪ねました。

そして事務長からのプロポーズは断るようにと告げます。

久子は一瞬喜びはしたものの、自分と添い遂げる決心をしてくれたわけではないと分かり落胆しました。

泥棒はもうやめて普通の生活をしてほしいと頼まれますが、修一が首を縦に振ることなくアパートを出ました。

啓二の声は必死に戻るように言い続けましたが、それでも修一は振り返りませんでした。

「影踏み」4.業火

とある頃、泥棒ばかりを狙う事件が起こっていました。

修一も啓二の遺骨が眠る寺を訪れていたところ襲撃にあってしまい、気がついたときには、大怪我を負った状態で病院のベッドの上でした。

襲われたときに得た情報としては、相手は暴力団「博慈会」の一員であり、重原昌男という男の家から盗まれた何かを探しているということでした。

病院を抜け出した修一は重原の家を訪れ、近所に居た老婆から話を聞きました。

どうやら重原は少し前に泥棒に入られており、その後ヤクザに連れていかれてからは、家には誰もいないとのことでした。

何が盗まれたのかも聞いてみましたが、それについては分かりませんでした。

修一は博慈会に直接乗り込むと、案外すんなりと目的の人物である、若頭の御影征一に会うことができました。

そして黒幕であるジゴロについて知らされます。

その人物は博慈会の組長である、御影の父親と古くから付き合いがあり、孫娘が重原に引っ掛かった末に痴態を記録したビデオを撮られてしまったため、そのビデオを取り返してほしいと頼んだのでした。

しかしそのビデオはすでに何者かに盗み出されていたため、そのビデオを盗んだ犯人を探していたのです。

まだ犯人は捕まっていないようでしたが、なぜこんなに修一に簡単に話をしたり野放しにしているのか。

そんな疑問からジゴロが誰なのか、修一には予想がつきました。

しかし、その人物は心不全ですでに亡くなっており、再会はできませんでした。

重原の家の周辺で話を聞いた老婆こそ、ジゴロだったのです。

会話の中で、修一が何を盗まれたのかを知らないことから、犯人ではないと判断され、こうして無事でいられたということでした。

「影踏み」5.使徒

クリスマスイブの日に修一は、とある家に忍び込んでいました。

今回は盗みではなく、プレゼントを置くために。

刑務所に居た頃、同業者の大野と言う男から「山内恵美という少女にクリスマスプレゼントをかわりに渡してほしい」と頼まれていたのです。

少女の父親である、山内広太も同業者でしたが、6年前に交通事故で亡くなってしまいました。

父子二人だった恵美のために、大野がかわりにプレゼントを渡していたのですが、出所がクリスマスまでに出来ないため、修一に頼んだのです。

修一にその気はありませんでしたが、大野の必死な懇願と、啓二の背中をおす声にしぶしぶ引き受けることに。

恵美は現在は遠縁の親戚に引き取られており、納戸で寝かされるなどのひどい扱いを受けていました。

修一は仕方なく自腹で用意したネックレスを置き、かわりにサンタ宛の手紙を持って脱出します。

しかし、家を出たところで啓二の声がします。

どうやら、誰かに見られていたというのです。

暗いなかうっすらと見えたのは、制帽をかぶっていた影だったため、警察と判断して逃げました。

しかし、なぜあんなところに警察がいたのか。

疑問に想った修一が情報を集め始めると、大野が嘘をついていたことが判明します。

なんでも、大野は山内と面識がなく、大野もまた誰かから頼まれてサンタをしていたということでした。

そして恵美の手紙には、サンタが本当は誰なのか分かっている、といった内容が書かれていました。

それらの情報からたどり着いたのは一人の男。

とある製麺工場で警備員をしている、里見三郎という人物でした。

里見はかつてとあるデパートでも、警備員をしていました。

そのデパートには数年前に山内父子が訪れていて、当時お金のなかった山内は恵美のために人形を万引きしたのです。

しかし、すぐに警備員にみつかってしまいました。

警備員の足を刃物で刺して逃走をはかった山内でしたが、飛び出した先の道路で、恵美の目の前で事故にあって亡くなったのです。

そのときの警備員が里見でした。

自分が見逃していれば、父子を引き離すこともなかったのだろうかと苦しんだ里見は、せめて恵美を見守ろうとサンタ役を頼んでいたのです。

あの日あの場にいた理由は、サンタ役にお礼を言うためということでした。

修一は恵美からの手紙を渡すと、目を通した里見は、そっと嗚咽をもらすのでした。

「影踏み」6.遺言

ある日、同業者だった黛明夫が息を引き取りました。

まだ20代という若さでした。

以前あった、博慈会による泥棒ばかりを狙う事件に、巻き込まれたことが原因でした。

黛はその犯人ではなかったのですが、彼の家はすでに乱雑に探し回られた後でした。

修一は普通は探さないような場所から、黛が隠していた現金と仕事の成果などがしるされた日記を発見。

見つけた現金は、滞納されていた家賃や、彼の治療費にあてましたが、それでも足りませんでした。

残る料金を支払うために博慈会を訪れ、警察にばらされたくなければ治療費を払うようにと要求します。

しぶしぶ了承を得た後に、日記にあった杉本という人物へ接触をはかりました。

そして得た情報は、黛の父・耕三郎は、お祭り屋台屋で、杉本の師匠ということでした。

かつて黛は、父親から捨てられており、児童養護施設で子供時代を過ごしていたことや、耕三郎は8年前に消息をたっていて、生きていたら80歳近いことなどを知ります。

修一は日記に残されていた、老人ホームへ向かいました。

そこには黛耕三郎という人物はいませんでしたが、身元が分からない人物がいるとのこと。

その老人は8年前に奇跡的に発見され、自身の名前も住所もいえなかったことから、岳山一郎と名づけられているとのことでした。

岳山に会ってみると、痴呆が進んでいる風で、何も発することなく、こちらの言葉にも反応を示しません。

しかし、黙々と折っている折鶴を見て、修一はボケている振りをしているのだと見抜きました。

丁寧に折られた鶴は1日1羽、黛の前から、姿を消してから折り続けているようでした。

黛は死に際に何度も「おいていかないで」と呟いていました。

しかしそのことは伝えずに、黛が死んだことだけを伝えるのでした。

啓二はなぜ伝えないのかと責め立てましたが、修一は黛が、置いていった父親への復讐を望んでいるのではないかと想ったからでした。

「影踏み」7.行方

出所から1年が経とうとしていた頃、潜伏していた旅館へ久子があらわれました。

久子は以前見合いをしたことがきっかけで、尾行されるようになってしまったのだと言うのです。

見合いをした相手は久能次郎という、文具店を経営する真面目な男でした。

二人の交際は最初こそ順調だったものの、あるときのデートへ、突然双子の兄である久能新一郎が現れたのです。

試されているのかと思った久子でしたが、修一と啓二の幼馴染であり、双子であった二人を見分けてきた彼女には、簡単なことでした。

馬鹿にしているのかと破談を宣言したものの、それ以来、新一郎から脅迫電話がかかってくるようになってしまったのです。

修一との付き合いがあるため、警察への助けも期待できず、不安で仕方が無い久子は修一を頼るしかありませんでした。

久子が修一と同じ部屋へ泊まろうとすると、旅館に火の手があがりました

二人は無事に脱出しますが、偶然というには出来すぎている状況でした。

その後修一は、新一郎を探すために文房具店を訪れました。

そして得たのは、新一郎が自動車工場に一時期所属していたということでした。

しかし、あまりにも仕事が出来ないという理由でクビになっており、その後に新一郎が訪ねてきた際に財布を忘れていって、それを次郎が取りに来たことがあったそうです。

新一郎へ直接たどり着けそうな情報がなかったため、修一は最終手段として雁谷署の馬淵に取引を持ちかけました。

取引の内容は、情報と交換に、わざと捕まってやるというものです。

契約は成立し、新一郎の居場所を突き止めることに成功。

修一はその足で得た住所へと向かいました。

しかし、その家はもぬけの殻で、誰も住んでいる気配はありませんでした。

そこで修一は次に、文房具店へと向かったのです。

そして忍び込んで見つけたのは、眠っている次郎、ではなく、次郎になりすましている新一郎でした。

新一郎はシラをきろうとしますが、工場での財布の件など本物の次郎なら知っていることを知らない風で、彼が偽者であることは明白でした。

修一は次郎を殺したのかと問うも、逆上する新一郎。

しかし修一が負けるはずも無く、命までは奪わないまでも痛めつけました。

そして、こっちはいつだって簡単に忍び込むことができると脅して後を去ります。

すっかり怯えきった新一郎が、二度と久子に手を出すことはないと信じて。

ここを開くと結末のネタバレ!(閲覧注意!)

帰り道、啓二があの日の火事のことを語り始めました。

啓二はうっかり眠り込んでいて、目が覚めたら母親に押さえつけられていました。

充満し始める煙や炎を前に、必死に助けを懇願したのです。

すると、母親の腕の力は弱まり、逃げようと思えば逃げられる状況になりました。

逃げようとした啓二。

しかし、振り返ってみると母親が泣いていました。

泣きながら、早く逃げろと言わんばかりに、腕を振っていたのです。

こうなるまで母親を悲しませて、追い詰めてしまったことに気づいて、逃げることをやめたのでした。

あの出来事が無理心中じゃなかったと聞かされて、修一は啓二へ、やり場の無い思いをぶつけます。

どうして今まで話さなかったのか。

そんな問いに啓二は「一緒にいたかったから」と答えるのでした。

なぜ話したら一緒に居られなくなるのか。

その問いへの返答はありませんでした。

かわりに修一と久子のことが大好きだと言い残し、完全に消えてしまうのでした。

啓二は本当のことを話せば、修一が気づいてしまうと思ったのです。

修一の心の奥に潜む啓二への嫉妬心に。

双子というのはとても近くて自身に似た存在で、それはときに自分の存在をゆるがす脅威でもありました。

そして、母親は順調に人生を歩む修一より、啓二のほうへより愛情を注いでいたのです。

燃え盛る炎の中で、覆いかぶさるようにして亡くなるほどに、その愛情は深いものでした。

何度呼んでも啓二は戻っては来ません。

ふと足元を見ると、黒い影が伸びていました。

それはまるで、双子のように、お互いの影を踏みあうように。

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「影踏み」感想とまとめ

横山秀夫先生の作品の中でも最も異色であり、映像化不可能とまで言われた『影踏み』が映画化となりました。

映画の公開を前に、期待の声や、原作への興味の声などさまざまな感想がSNSへ投稿されていました。

小説面白かったし、映画を見たあと改めて読みなおそうかな
原作が面白いって聞いたから、映画見てから小説読もうかな?
友達から借りて読んだらすごい面白かった!映画楽しみ~!
原作のあの啓二を、北村君でどう描いていくのか期待だなぁ
原作読んでから『影踏み』を聞いて、歌詞をみて言葉を失った……映画絶対見る!
映画も絶対見るけど、その前に原作を読んでおきたい!横山先生のつくる話を先に映画で知ってしまうのはもったいない!

原作からファンだった方はもちろん、話題の作品ということから、原作に興味を持った方など、あらゆる方面から注目を集めているようですね。

また、今作の主演であり、主題歌や映画音楽を担当している、山崎まさよしさんファンのなかには、主題歌『影踏み』を聞いて、映画に興味を持ったという方々もいらっしゃるようです。

『月とキャベツ』の時は、主題歌の「One more time, One more chance」大ブレイクしましたよね。

映画のために書き下ろされたという、主題歌『影踏み』が、作中のどのタイミングでどのように流れるのかも気になるところですね。

映画『影踏み』は、全編が群馬県で撮影されており、公開も群馬県のみ、11月8日に先行されます。

全国での公開は2019年11月15日となっているので、早く映画が観てみたい方は、ロケの聖地まで赴くのも、ありかもしれませんね。