哀しき狂気のヴィラン、「ジョーカー」の誕生の経緯が明らかに…!
映画「ジョーカー」のあらすじ(ネタバレ)と感想をご紹介します。
DCコミックス『バットマン』シリーズで、バットマンの宿敵として立ち塞がる、スーパーヴィラン「ジョーカー」の誕生の経緯を描いた作品『ジョーカー』が、10月4日に日米同時公開されました。

ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロといった名優達の出演も発表されており、すでにアカデミー賞への呼び声も名高いという噂の本作、どのような映画になるのでしょうか?

記事の内容
映画『ジョーカー』作品紹介
予告編では、のちにジョーカーとなるアーサー・フレックが、母親と過ごす穏やかな日々のシーンも見られ、近所に住むシングルマザーのソフィーとも楽しく冗談を言い合っているシーンも見られます。
この予告編は壮大な裏切りです。
ハートフルな映画を期待していくと、どん底に落とされてしまうかもしれません。
さすが、最強のヴィラン「ジョーカー」の内面に迫った映画です。
暴力を振るわれ蹂躙されるなど、目を背けたくなるような痛ましい場面が、延々と続いていきます。
その果てに、アーサーが見出した「笑いの仮面」とは?
映像と共に流れる、チャップリンの名曲「スマイル」が、彼の哀しみと底知れぬ恐怖を一層強く引き立てています。
「ジョーカー」作品情報
【日本公開】2019年10月4日(日米同時公開)
【原題】Joker
【監督】トッド・フィリップス
【脚本】トッド・フィリップス/スコット・シルバー
「ジョーカー」登場人物とキャスト
ジョーカー役/アーサー・フレック:ホアキン・フェニックス
マレー・フランクリン役/ロバート・デ・ニーロ
ソフィー・デュモンド役/ザジー・ビーツ
ペニー・フレック役/フランセス・コンロイ
トーマス・ウェイン役/ブレット・カレン
「ジョーカー」作品概要
アメコミ作品に出てくる多くのスーパーヒーロー達の活躍が、続々実写映画化されています。
しかし、このようなヒーロー物において忘れてはならないのが、敵としてヒーロー達の前に立ち塞がる「ヴィラン」の存在です。
近年、このようなヴィランを主人公とした映画が多く製作されています。
スパイダーマンの宿敵ヴェノムの誕生を描いた『ヴェノム』(2017)。
あるいは、アベンジャーズを絶望の淵に叩き込んだ、サノスが裏の主人公ともいえる、『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』(2017)もその一つです。
本作『ジョーカー』もその題名の通り、DCコミックスのスーパーヴィランである、バットマンの宿敵「ジョーカー」を主人公にした作品です。
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DCコミックスの中でも人気のヒーローである「バットマン」は、過去何度も映画化されています。
それらの中で、バットマンの敵である「ジョーカー」は、
- シーザー・ロメロ(『バットマン/オリジナル・ムービー』、1966年)
- ジャック・ニコルソン(『バットマン』、1989年)
- ヒース・レジャー(『ダーク・ナイト』、2008年)
- ジャレッド・レトー(『スーサイド・スクワット』、2016年)
といった数々の名優によって怪演されてきました。
中でも、『ダーク・ナイト』で圧倒的な存在感を放つジョーカーを演じ、この役で翌年の第81回アカデミー賞助演男優賞を獲得したものの、映画の公開を待たずして急死してしまったヒース・レジャーについては、記憶に新しいのではないでしょうか。
本作のジョーカーを演じるのは、『グラディエーター』(2000)でコモドゥス帝を演じ、第73回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど、数々の評価を受けた、ホアキン・フェニックス。
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高い演技力と強い個性を持つ彼が、演じるジョーカーも、また歴史に残る演技となることが期待されます。
他に、『ゴッドファーザー PART2』(1974)、『レイジング・ブル』(1980)で2度のオスカーを獲得し、多くの名作で高い評価を受けてきたロバート・デ・ニーロが出演している点でも、注目度が高いです。
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監督は、全米で大ヒットし、日本でも人気の高いコメディ映画『ハングオーバー!』シリーズで、製作から監督・脚本まで務めたトッド・フィリップス。
彼のコメディの才能については、同作で証明済みです。
しかし、本作『ジョーカー』は、道化師が主人公ではあるものの、底抜けに笑える『ハングオーバー!』シリーズとは全く真逆の、深い哀しみと狂気を湛えた作品となることが、予告編から想像できます。
また、『ザ・ファイター』(2010)で、第83回アカデミー賞脚本賞にノミネートされたスコット・シルバーが、フィリップスと共同で脚本を担当しています。
映画『ジョーカー』のあらすじ(結末ネタバレ追記!)
あらすじ(ネタバレ注意!)
1981年、アーサー・フレックは、ゴッサムシティで、母親のペニーと一緒に暮らしていました。
アーサーは、ピエロのサンドイッチマンとして働いています。
彼は神経疾患に苦しんでいて、不適切な時に笑ってしまうのです。
その病気の薬物治療のために、定期的に社会福祉士を訪問しています。
路上でピエロとしての仕事中に、街のストリートギャングに襲われてから、彼の同僚は、アーサーに護身用の銃を貸してくれるようになりました。
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また、同じ時期にアーサーは、隣のアパートに住んでいる、シングルマザーのソフィーに出会い、彼女を彼が出演するコメディショーに招待します。
子供病院への訪問の時に、アーサーは銃をポケットから落としてしまい、銃が暴発する失態を演じてしまいます。
さらに不幸は続き、社会奉仕プログラムが停止され、アーサーは病気の治療薬を、手に入れられなくなってしまいます。
地下鉄に乗って帰宅中、アーサーは3人のウェイン社のビジネスマンのグループに嫌がらせを受け、彼らに暴行を受け始めたところで、彼ら3人を殺してしまいます。
意図はしていなかったのですが、そのことが引き金に、ゴッサム市の金持ちに対する抗議運動が始まるのでした。
その時の抗議者たちはアーサーのピエロのマスクを抗議のシンボルとして着用し、抗議をするのでした。
ソフィーは、アーサーのコメディショーに来てくれましたが、アーサーは、全然笑いが取れませんでした。
彼の笑いの発作が止まらなくなり、ジョークが言えなかったのです。
その様子は、人気トークショーのホスト、マレー・フランクリンに取り上げられ、TVでアーサーは笑い者にされてしまいます。
ここからネタバレが続きます(映画を見ていない方はネタバレ注意!)
アーサーは、母親が地元の億万長者トーマス・ウェインに宛てた手紙を盗みます。
手紙には、アーサーが、ウェインの非嫡出子であることを書いていました。
そのことを秘密にしていた母親をアーサーは責め立てました。
その後間も無くして、母のペニーは、病気になり入院してしまいます。
アーサーは、地下鉄の事件を調査している、2人の刑事に関与を尋問されますが、彼はそれを否定しました。
トーマス・ウェインが公開イベントに現れた時に、アーサーは彼に忍び寄り、母の言っていたことを彼に尋ねます。
ウェインは、ペニーは精神的に不安定で、妄言を言っただけで、アーサーの母親ですらないことを彼に告げるのでした。
アーサーは、アーカム州立病院を訪れて、彼の主張を確認するべく、ペニーのカルテを盗みます。
彼は、赤ん坊として捨てられた後に、彼女の養子になったことを発見します。
彼はまた、ペニーが、子供の頃に彼に身体的な虐待していたことを知りました。
しかもその時に受けた頭の傷が、彼の精神疾患の原因だったのです。
取り乱したアーサーは病院に戻り、母親を殺してしまいます。
彼はアパートに戻り、ソフィーを尋ねます。
取り乱したアーサーを怖がって、ソフィーは彼に去るように言います。
そして、彼が真実だと思っていた、ソフィーとの過去の出会いのすべてが、彼の妄想だったことが明らかにされます。
アーサーは、フランクリンのショーに、ゲスト出演するよう招待されました。
彼は化粧と衣装を家で着ていた時に、母親の死に哀悼の意を示しに、2人の古い同僚が彼を尋ねます。
アーサーは、そのうちの1人を殺し、過去に彼に優しくしれたもう一人を見逃します。
スタジオに電車で向かう途中で、彼は2人の刑事に追いかけられます。
電車の中は、ピエロの抗議者で満たされていました。
緊張の張り詰めた電車で、刑事の一人が、抗議者の一人を、間違って射殺してしまったことで、暴動が起きます。
アーサーは、混沌の中から逃げてスタジオに向かうのでした。
ショーが公開される前に、アーサーはフランクリンに、彼を「ジョーカー」として紹介するよう要求しました。
これは、フランクリンが、彼を以前笑い者にしたことへの当てつけでした。
アーサーは温かい歓迎を受けるが、地下鉄の殺人事件への関与を認め、社会が彼を見捨てて、笑い者にしたことを嘆くのでした。
映画『ジョーカー』の評判と感想
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10月4日に日米同時公開されて、早速話題沸騰中の本作ですが、アメリカでは、「バットマン」関連の映画であることから、R指定にも関わらず、子供を連れてくる親がいるそうで、映画館が、「子供に見せないよう」注意を呼びかける異常事態になっています。
また、銃乱射事件などが過去に起こってしまった、コロラド州デンバーのオーロラ市では、上映そのものを見送ったそうです。
『ダークナイト ライジング』の上映初日に銃乱射事件がおこったコロラド州デンバー郊外のオーロラ市のCinemark映画館では、ワーナー・ブラザースとCinemark双方の決定の元、上映を見送ることになったそうです。
引用:GIZMODO (https://www.gizmodo.jp)
そんな衝撃作ですが、早速様々な感想が届いています。
もしあなたが、嫌な予感がするなら、観に行かない方がいいかも。
負のエネルギーがガッと襲いかかってくる映画です。
映画というくくりで話のできない作品です。
DCの作品とは思えないほど、生々しくジョーカーを描いた作品だった。
ホアキンの狂った笑いのジョーカー凄まじかった。
彼の乾いた笑い声が今でも頭に残っているよ。
映画館で見ることをお勧めします。
ちょっと家で見るにはあまりにも鬱展開。
子供はもちろん、精神的にしんどい時には、まずお勧めしませんね。
結構きちゃいます。
アメコミ映画ファンの間でも、「怖いジョーカーと言えばヒース・レジャー」という認識がこれまで多かったのですが、本作では、ホアキン・フェニックスが、さらにジョーカーの内面に迫ることで、「ジョーカー」の内面的な脆さと怖さが加わったと評判です。
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彼の演技力の高さを見ても、かつて数々の名優が演じてきたジョーカーの歴史に、フェニックスの名が、新たに刻まれることを歓迎する声も多いようです。
ジョーカー観ました。
普通の男から、ジョーカーに変わった瞬間がとても丁寧に描かれていました。
終盤にはファンサービス的な内容もあって「おーっ」てなりました。
ジョーカー観てきました。
バットマンシリーズ見てなくても大丈夫だけど、こんな映画を見せていいのかっていうくらいすごい映画でした。
誰しもが、ちょっとしたきっかけの連続で、ジョーカーになり得る。
人生は自分では悲劇と思っていても、他人にしてみれば喜劇に見える。そんなことをこの映画には教えられました。
映画『ジョーカー』ネタバレとあらすじ、結末と感想のまとめ
映画「ジョーカー」のネタバレと結末を含むあらすじや、作品情報、評判や感想を観てきましたが、いかがでしたでしょうか?
結末まで読まれた方は、感じられたかもしれませんが、結構な鬱展開で、見るのにエネルギーがいる映画ですね。
公開前から、評判の高かった本映画ですが、あまりにもリアルにジョーカーが誕生するまでを描いているため、「誰しもが状況次第でジョーカーになり得る」という気持ちになってしまったり、ジョーカーに共感してしまったりと、単なるエンターテイメントの、枠を超えてしまった作品に仕上がったようです。
観に行った感想でも、心が弱っていたり、多感な時に見てしまうと、「ジョーカー」に共感しすぎてしまうと意見が多く見られました。
そういった自分の気持ちが持っていかれるような、恐怖感を感じた方も多かったようです。
狂気の道化師ジョーカーの誕生を描く本作は、あまりにも傑作であったからこそ、「これは見てもいいのか?」という気持ちにさせられるのです。
ロバート・デニーロの怪作「タクシー・ドライバー」に匹敵する、驚愕のエンターテインメント大作が生み出されたと言えますね。
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