社会派映画

映画「ワイルドライフ」ネタバレ、あらすじと感想(最新情報!)

2018年1月の「サンダンス映画祭」、5月の「カンヌ映画祭」を皮切りに、「トロント映画祭」「ニューヨーク映画祭」などの、各映画祭で絶賛された映画が、日本でも公開が決定しました!

映画「ワイルドライフ」ネタバレ、あらすじ見ていきましょう!

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映画「ワイルドライフ」作品紹介

『リトル・ミス・サンシャイン』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『スイス・アーミー・マン』などで、個性的な役を演じ、ベテラン俳優にも負けない存在感を放つ俳優:ポール・ダノの監督第一作です。

アメリカ文学界の中核的な存在であり、ピューリッツァー賞作家の、リチャード・フォートの原作を、個性派俳優として知られる監督のポール・ダノが、パートナーの女優、ゾーイ・カザンと共作して脚本化しました。

作品紹介
  • 【日本公開】2019年7月5日(アメリカ映画)
  • 【原題】Wildlife
  • 【監督】ポール・ダノ
  • 【脚本】ポール・ダノ、ゾーイ・カザン
キャスト
  • ジェイク・ギレンホール
  • キャリー・マリガン
  • エド・オクセンボールド

出演は、『17歳の肖像』『華麗なるギャツビー』のイギリス出身のキャリー・マリガン、『ブロックバーク・マウンテン』『ナイト・クローラー』のジェイク・ギレンホーク。

若い時から人気と実力伴う二人の演技にも、注目の作品です。

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映画「ワイルドライフ」あらすじ(ネタバレあり!)

1960年代、カナダとの国境近いモンタナ州の田舎町。

14歳のジョーは、父:ジェリーと、母:ジャネットとこの町に越してきて、ようやく落ち着いた生活を過ごしていました。

ゴルフ場で働く明るく頼もしい父、家庭を守り明るく美人な母、まだ若くエネルギーあふれる両親を見るジョーも、ひそかに誇らしげな気持ちでした。

ところが、ある日、突然ジェリーが職場を解雇されます。

ゴルフプロとしての仕事に、誇りをもっていたジェリーは傷つき、他の仕事が長続きしません。

ついには、ジャネットの反対を押し切って、ジェリーは山火事を食い止めるという、危険な出稼ぎの仕事を選び旅立ちます。

せっかく手に入れた新しい生活を手放したくないジャネットも、インストラクターとしてスイミングプールで働き、ジョーも写真館での仕事を見つけました。

ところが、それでも生活は安定しません。

ジェリーの不在と、安定しない生活に対する不安から、ジョーの見たことがないジャネットの顔が少しずつ飛び出してきます

ジャネットは、家を出て行った、ジェリーの気持が自分から離れ、他に女性がいると思い込んでいたのです。

あんなに優しく家庭的だった母だったのに、見知らぬ男の関心を誘うジャネット、生徒の前ではしゃぐジャネット・・・。

そして、ジャネットは、水泳の彼女の生徒で、裕福な老人:ミラーと、親密な時間を過ごすことが増えてきました。

そのため、ジョーは夕食を一人で取ることや、学校に行かない時間が増えていきます。

一方でジャネットは、ミラーとの時間をジョーに隠すこともなく、自分の不満や不安な気持ちが少しずつ開放されていくのを感じているのでした。

ある日、ミラーを招待した夕食会で、酔っ払ったジャネットは、ミラーとダンスを踊り、二人はキスをします

そして、ミラーは、その夜ジョーとジャネットの家に泊まっていきました。

ジョーに問い詰められても、ジャネットは、ミラーへの愛や、ジェリーへの心変わりを認めませんが、ある提案をジョーにします。

「ミラーといることは、自分たちの生活を支えることになるのよ・・」

思いつきとも言えるジャネットの計画を聞いたジョーは、そんなにうまく行くわけがない、と断乎、反対するのでした。

↓ここから核心のネタバレを含みます!(ネタバレ注意!!)

ジェリーが出稼ぎから戻ってきました。

迎え入れるジャネットは、一見、以前と変わりません。

ただ、ジャネットの虚ろな気持ちを見抜いたジェリーは、ジョーに

「かあさんは、とうさんにいえないことをしたのか?」

と確かめます。

ミラーが自宅に泊まったことを知ったジェリーは怒り狂い、彼の家に駆けつけ、ついには火をつけます。

泥酔しているジェリーを捕まえたミラーは、警察に突き出すと威嚇し、とめようとして追いかけてきたジョーを見つけ、ジェリーに

「子どもの前で、父親として恥ずかしくないのか」

と告げます。

思わず、ジョーを連れて逃亡したジェリー。

警察に向かおうとしますが、混乱した彼は、逃亡の手助けをジョーに頼みます。

ジョーは納得できず、その場から逃げ出しました。

町をさまよったジョーが家に帰ると、ジェリーも自宅に戻っていました。

ミラーは、ジェリーを訴えないことになったと聞きましたが、全てを知ったジャネットのとの関係は、終わっていたのです。

ジャネットは、オレゴン州ポートランドに引っ越し、新たな生活を始めます。

ジョーは新しい仕事につき、順調な暮らしをおくっていました。

ジョーが昇進した日、彼はジャネットの家を訪れ、ある提案をします。

ジェリーと3人で家族の写真を撮ろうと。

僕のためにとって欲しいと。

渋々ながら了承したジャネットと、緊張が走るジェリーでしたが、その写真は、紛れもなくある家族の肖像でした。

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映画「ワイルドライフ」感想と口コミ

派手な事件や、特異なキャラクターが出てくるわけではない本作ですが、ストーリーの丁寧な描き方で、高評価なコメントがたくさんあります。

壮大なモンタナの風景と、静けさの風景が圧巻。主人公の気持に沿って、風景の空気が不穏に変わって行く映像が、ダノの才能を感じます。

主人公の心の成長物語。彼の気持ちに合わせて、山が火事になったり、初雪が復帰きたり、演出が丁寧

と、モンタナの風景が、心理描写と合わせて表現されているところが、見どころの一つになっています。

登場人物たちの気持ちに合わせて、風景の描写が変わっていることも、ポール・ダノの手腕。

また、

キャリー・マリガンの最高傑作。派手さのないストーリーの中で、ジャネットの細かい心の動きが伝わってくる。

ジェリー役のジェイク・ギレンホールが、傷ついた中年男性の閉塞感を、うまく表現していると思う。

主人公役のエド・オクセンボールドの次回作に期待!

と出演陣も絶賛されています。

俳優としても注目されるポール・ダノ、これからは監督としても注目されることは、間違いないでしょうね!

次回作も楽しみです。

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