佐藤浩市さんが「ビッグコミック」に掲載された、5月24日公開の映画「空母いぶき」インタビューの記事で、問題発言があったと、百田尚樹氏、見城徹氏など著名人のツイッターを中心に大炎上中です。
実際、佐藤浩市の発言のどこがが問題だったのかを整理して、読み解きます。
佐藤浩市問題発言1、総理大臣役は絶対やりたくない
本日発売の #ビッグコミック 10号は映画『#空母いぶき』特集号👏
表紙は、総理大臣・垂水慶一郎役の #佐藤浩市 さん✨
佐藤さんのインタビュー等に加えて、 #かわぐちかいじ 先生描き下ろしの「映画『空母いぶき』エピソード0(ゼロ)」も掲載という豪華な内容になっています‼️
要チェックです👀👀👀 pic.twitter.com/mq7aOoC4J5— 映画『空母いぶき』公式 (@ibuki192) May 10, 2019
「(総理大臣役は)最初は絶対やりたくないと思いました(笑)」
この発言は、「やりたくないなら受けるなよ」と叩かれています。
「やりたくないけど渋々やっている」そんな役者の気持ちを知ってしまった時の、観客の気持ちがわかっていない問題発言ということで、ツイッターなどで大荒れしています。
「やる気ない役者の映画」をお金を払って見せられるなんて、見に行く方の気持ちも考えてよね!
とヒートアップしていますね。
この発言は、続きがあって、
「体制側の立場を演じることに対する抵抗感」
「日本は常に「戦後」でなければいけないんです。」
という政治的な発言が、さらに荒れる原因になっています。
ネットで荒れているコメントの解釈としては、
「安倍晋三総理はやりたくないけど、彼の病気などを勝手に設定して、彼を小馬鹿できるのであればやってもいいかな」
佐藤浩市さんのコメントが、このように、「安倍晋三総理憎し」に感じられて、猛反発が起きているようです。
ただ、解釈としては、そのようにも取れるのですが、インタビューの後半で、「優柔不断で、自分のくじ運の悪さを嘆く」人間が、「自分と国と民にとって、何が正解なのかを導き出せる総理」になるともおっしゃています。
「病気や弱みのある一個人」が、「総理」になる瞬間に、その「責任」から人が変わる、というところを演じたかった。
ということが、主に言いたかったのではないでしょうか。
この辺り、「ビッグコミック側」の編集がむしろ、偏りがあった可能性もありますね。
冒頭の「やりたくない」発言は、「狙った炎上商法」だったのでしょうけど、ちょっと大火事になっていますね。
ただこれまで、この映画を知らなかった人まで、映画「空母いぶき」を知ることには、なったと思います。
5月24日以降、興行収入が伸びるのか、伸び悩むのかで、今回の狙った問題発言炎上の効果というのが見えてくるようにも思います。
佐藤浩市問題発言2、難病「潰瘍性大腸炎」を揶揄
西島秀俊主演『空母いぶき』 佐藤浩市ら22人追加キャスト発表(写真 全5枚)https://t.co/ELLT648Mnr
#西島秀俊 #佐々木蔵之介 #実写化 #漫画 #コミック #映画 #空母いぶき
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) November 15, 2018
「(総理は)ストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうって言う設定にしてもらった」
この発言は、意図的でなかったとは言い逃れできませんね。
安倍晋三総理が抱えている、難病「潰瘍性大腸炎」を揶揄していることは、政治に詳しくなくてもわかります。
実際の役は「垂水首相」であり、安倍総理とは別人格であるものの、原作にない「すぐにお腹を下してしまう」設定に「してもらった」と言う点に、悪意があると炎上しています。
さらに、一役者の意見に何の疑問も持たず、脚本の設定を変えた制作側にも、飛び火しています。
この点に関しては、百歩譲って、そのキャラクターに深みを出すために、そういうキャラクター設定をして、役作りをすることはあるかも知れません。
ただ、それを口にしてしまったり、わかるように設定を変えてしまった時点で、それは、その同じ「弱みを持つ」人を、馬鹿にして、攻撃してしまっていることになっていることに気がつくべきですね。
少なくとも、佐藤浩市さんが気がつかなくても、監督や制作が、人としてやってはいけないことだと問題に気付いて判断すべきだったと思います。
佐藤浩市さんという大物俳優ということで、誰も口出しできなかったのでしょうか?
佐藤浩市問題発言、ツイッター上の主な反応
百田尚樹氏のツイート
三流役者が、えらそうに!!
何がぼくらの世代では、だ。
人殺しの役も、変態の役も、見事に演じるのが役者だろうが! https://t.co/UReRTd6KNe— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) May 12, 2019
百田氏の発言は過激ではありますが、「そりゃそうだな」と感じる内容になっています。
ただ、「演じたくない」という発言は、「炎上」を意図的に狙った問題発言ではないかと思われますので、「佐藤浩市さんに乗せられた」感もある気がします。
「空母いぶき」の原作は素晴らしい!
しかし映画化では、中国軍が謎の国に変えられているらしい。それだけでも不快だったのに、「下痢する弱い首相にしてくれ」という一役者の要求に、脚本をそう変えたと聞いて、もう絶対に観ないときめた。— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) May 12, 2019
この百田氏の発言は、今回の佐藤浩市さんのインタビューとは直接関係ない部分もありますが、「原作」をリスペクトすべき脚本や監督、制作が、いろんな圧力に負け、勝手に改変していることに対する危機感を感じますね。
三谷幸喜監督の「ラヂオの時間」をちょっと感じますね。
見城徹氏のツイート
佐藤浩市さんの真意は[安倍首相を演じるのに抵抗感があった]ということだと思う。それを[体制側]などと婉曲に言うからおかしなことになる。だったら出演を断れば良かった。脚本変更を要求して、病気を笑い者にするように演じたなら、黙して語らないことだ。そんな悪意のある演技を観たくもないよ。
— 見城 徹 (@kenjo_toru1229) May 12, 2019
見城徹氏のこちらのツイートは、今回の佐藤浩市さんのインタビューの問題点を的確に示しているように感じます。
「出たくないなら出るな」「役者は役作りを黙して語らない」
その通りだと思います。
5月24日公開ですが、今回の大炎上の影響が映画にどのように出てくるか、続報が入り次第お伝えしたいと思います。